
空き家のご相談
空き家をどうにかして欲しい。我が家の隣の。
こうご依頼頂いたのは私が以前熊本市内で売買を担当させて頂いたS様。
S様曰く熊本地震からずっと空き家らしく、台風の際に瓦が飛んできて被害に遭ったが空き家の為勿論対策もしてもらえず、毎年隣の瓦にビクビクしているそうです。
その空き家は熊本市内でも良い場所にあるので嫌な予感がしました。
何故なら良い場所にある空家は他の不動産屋もアポイントに行ってる確率が高いからです。
まずは空き家の持ち主を特定します。
これは簡単です。とういかこれしか方法はないんですよね。
そう「登記簿謄本」を取る。今はわざわざ法務局に出向かなくてもインターネットで閲覧&ダウンロード可能です。
この謄本を取って一番どうしようも無いパターンは持ち主の住所がその空き家になっている事。
こうなってはDMを送って転送される事を祈るしかありませんが大抵返ってきます。
幸いS様の隣の空き家は持ち主が別の住所でしたがここで問題が・・・・
共有者が5人居ました。そのうち2人は県外。
不動産は共有者が増えるれば増えるほど大変です。処分するには全員の了承を得ないといけないからです。
しかもこういった謄本に載ってる人は高齢者が多いです。長寿大国日本では被相続人も相続人も高齢出る事が多く
老人ホームに入っていたり、入院していたりするとアポイントも大変ですし、もし認知症だった場合は後見人を選任しなければいけません。
後見人を選任するには1カ月か2カ月かかります。更に様々な手続きが必要になるので非常に大変です。
成年後見について詳しく紹介しているサイトをご紹介します。親が認知症になったとき、財産の売却や相続
熊本県内に住んで居る共有者のお宅へ訪問
とりあえず、県外まではいけませんの熊本県内に住んで居る共有者のお宅へ向かうことに。
Googleマップで場所を確認していざご自宅へ
チャイムを鳴らすと上品な高齢の女性が出てきました。ここで大事なのはまず名乗る事。
いきなり平日の昼間にスーツをきたおじさんがやってきたら誰だって警戒します。

「お忙しい所恐れ入ります。私は○○不動産の△△と申します。熊本市内で空き家を調査しておりまして、○○町の空き家の件でお話を伺いたく参りました。」

「あの空き家の件ですね。どうもご苦労様です。実はあなた以外にもたくさん不動産業者さんが来られるんですが、私はもう関係無いのでお力になれないんです」

(やはり他の業者も来ていたか…)
少しお話を聞いた所、どうもご家庭の事情が複雑な為話し合いがうまくいかず誰も空き家の処分について触れないそうでした。
その話し合いをまとめるには相当な時間と労力が必要ですし、私には無理です(;’∀’)
正直こういった空き家は沢山あります。こういった話をうまくまとめれば空き家も解消し、報酬も得られるんですが
登場人物が5人となると非常に難しいです。こういった事態を避ける為にも
「遺言」を残して下さい!遺言さえあれば相続人が何人いようと、認知症だろうと遺言通りに進めることができます。
こういった空き家は共有者の一人が無くなった場合その故人の相続人が当然に相続します。
それが2人、3人と増えれば更にややこしいことに。
空き家は近隣に迷惑をかけたり、犯罪に使われる事もあります。こういった空き家を無くす為にも遺言は残してほしいものです。
S様へご報告

持ち主の家に訪問して事情を聞いたが私どもではどうにも出来ない事をお伝えしました。
後は相続人で話し合ってもらうか、熊本市の空き家対策課へ連絡することぐらいしか手の打ちようがありません。
すでに熊本市の空き家対策課には連絡してるそうですが特に進展はないそうです。
本当に共有名義は厄介です。固定資産税を上げたり色々やってますが中々空き家は減りません。
熊本市の空き家対策課のホームページはコチラ